癖になる
日中何故か無茶苦茶に眠たいことがありますが、風邪薬を飲んだ日とか抗アレルギー剤を飲んだ日などであれば、「あ〜、あの薬が原因だ」と推測も出来るんです。でも今日のように、特段眠くなるような薬を飲んでいない日の場合、何故にこんなに睡魔に苦しめられるのか理解に苦しむのです。
いろいろ考えてみましたが、前の晩にビールをがぶ飲みしたあげく眠剤まで飲んで寝たのが尾を引いていたのでしょうか・・・?
超短時間作用型と言えども、翌日まで持ち越すことが無いわけではないですし、そう言えば最近の頭痛の悪化に対し筋弛緩剤も飲んでいるので、その二つの作用が重なったのか・・・?
眠剤はたまにしか飲みませんが、ふとんに入ってもなかなか寝付けない時や夜中に目が覚めて目が冴えて眠れない時など、超短時間作用型の睡眠薬を飲んで寝ます。飲むとすぐ眠りに落ちていくので、眠れずにうだうだしているよりはましだと思うのですが、外来で睡眠薬を処方しようとする際には患者さんから「癖になりませんか?」と異口同音にきかれます。
「癖になる」とは悪い習慣や前例になることだそうで、患者さんの質問は「睡眠薬がないと眠れないと言うような状態になりませんか?」と言う意味だと思われます。「薬物依存」にならないかと心配されているわけです。依存と言ってまず頭に浮かぶのは、アルコール依存ではないでしょうか? アルコール依存とは、「アルコール摂取によって得られる精神的、肉体的な薬理作用に強く囚われ、自らの意思でアルコール摂取をコントロールで出来なくなり、強迫的に飲酒行為(アルコール摂取)を繰り返す状態」のコトですから、睡眠薬依存の場合なら「アルコール」の部分を「睡眠薬」に置き換えて読めばいいわけです。つまり「睡眠薬の内服によって得られる精神的、肉体的な薬理作用に強く囚われ、自らの意志で睡眠薬の内服をコントロール出来なくなり、脅迫的に睡眠薬の内服を繰り返す状態」と言うコトが出来るわけです。
睡眠剤にも色々ありますが、昔主流だったバルビツレート系の睡眠薬は脳全体を抑えてしまうので、大量服薬で呼吸停止を来す危険もありました。睡眠薬を100錠も飲んで自殺したマキシーは、バルビツレート系の睡眠薬を服薬したものと思われます。現在使われている睡眠薬は、非バルビツレート系の睡眠薬です。そう言った恐い副作用はまず心配ありませんので、100錠飲んでも死にません(たぶん)。ですが、やはり身体的精神的依存に陥る可能性は残ります。非バルビツレート系は、ハルシオンなどのベンゾジアゼピン系とアモバンやマイスリーなどの非ベンゾジアゼピン系に分けられますが、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は半減期が短い程依存性が高くなり、高齢者になる程出現頻度が高くなると言われていますし、長期間服用すると依存に陥りやすいと言われています。普通に考えれば、半減期の長さにかかわらず依存になる可能性はあるんですけどね・・・。
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬はω1とω2の両方のレセプターに作用します。睡眠薬でも書いたように、ω1レセプターは催眠鎮静に作用し、ω2レセプターは筋弛緩作用に関係しています。また、認知機能や記憶機能にも関与すると言われているので、抗不安、抗けいれん、鎮静、健忘、運動失調、筋弛緩などの作用(副作用)も出現するわけです。これに対し非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、ω2レセプターへは作用しないためベンゾジアゼピン系睡眠薬で見られる副作用がほとんど無く、依存性もほとんど無いと言われています。とは言え、精神的依存まで無くなるとは思えませんが・・・。
お酒と同じで、長所と短所を見極めて上手にお付き合いすれば、有益な効果が得られるのではないかと考えています。
いろいろ考えてみましたが、前の晩にビールをがぶ飲みしたあげく眠剤まで飲んで寝たのが尾を引いていたのでしょうか・・・?
超短時間作用型と言えども、翌日まで持ち越すことが無いわけではないですし、そう言えば最近の頭痛の悪化に対し筋弛緩剤も飲んでいるので、その二つの作用が重なったのか・・・?
眠剤はたまにしか飲みませんが、ふとんに入ってもなかなか寝付けない時や夜中に目が覚めて目が冴えて眠れない時など、超短時間作用型の睡眠薬を飲んで寝ます。飲むとすぐ眠りに落ちていくので、眠れずにうだうだしているよりはましだと思うのですが、外来で睡眠薬を処方しようとする際には患者さんから「癖になりませんか?」と異口同音にきかれます。
「癖になる」とは悪い習慣や前例になることだそうで、患者さんの質問は「睡眠薬がないと眠れないと言うような状態になりませんか?」と言う意味だと思われます。「薬物依存」にならないかと心配されているわけです。依存と言ってまず頭に浮かぶのは、アルコール依存ではないでしょうか? アルコール依存とは、「アルコール摂取によって得られる精神的、肉体的な薬理作用に強く囚われ、自らの意思でアルコール摂取をコントロールで出来なくなり、強迫的に飲酒行為(アルコール摂取)を繰り返す状態」のコトですから、睡眠薬依存の場合なら「アルコール」の部分を「睡眠薬」に置き換えて読めばいいわけです。つまり「睡眠薬の内服によって得られる精神的、肉体的な薬理作用に強く囚われ、自らの意志で睡眠薬の内服をコントロール出来なくなり、脅迫的に睡眠薬の内服を繰り返す状態」と言うコトが出来るわけです。
睡眠剤にも色々ありますが、昔主流だったバルビツレート系の睡眠薬は脳全体を抑えてしまうので、大量服薬で呼吸停止を来す危険もありました。睡眠薬を100錠も飲んで自殺したマキシーは、バルビツレート系の睡眠薬を服薬したものと思われます。現在使われている睡眠薬は、非バルビツレート系の睡眠薬です。そう言った恐い副作用はまず心配ありませんので、100錠飲んでも死にません(たぶん)。ですが、やはり身体的精神的依存に陥る可能性は残ります。非バルビツレート系は、ハルシオンなどのベンゾジアゼピン系とアモバンやマイスリーなどの非ベンゾジアゼピン系に分けられますが、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は半減期が短い程依存性が高くなり、高齢者になる程出現頻度が高くなると言われていますし、長期間服用すると依存に陥りやすいと言われています。普通に考えれば、半減期の長さにかかわらず依存になる可能性はあるんですけどね・・・。
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬はω1とω2の両方のレセプターに作用します。睡眠薬でも書いたように、ω1レセプターは催眠鎮静に作用し、ω2レセプターは筋弛緩作用に関係しています。また、認知機能や記憶機能にも関与すると言われているので、抗不安、抗けいれん、鎮静、健忘、運動失調、筋弛緩などの作用(副作用)も出現するわけです。これに対し非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、ω2レセプターへは作用しないためベンゾジアゼピン系睡眠薬で見られる副作用がほとんど無く、依存性もほとんど無いと言われています。とは言え、精神的依存まで無くなるとは思えませんが・・・。
お酒と同じで、長所と短所を見極めて上手にお付き合いすれば、有益な効果が得られるのではないかと考えています。
この記事へのコメント
睡眠薬を処方しても飲ませないという人もいます。
一般の認識が、睡眠薬は罪だと。。これは、きっと睡眠薬の処方が簡単ではないからですね。
精神的なことは、薬でなく気持ちで治すって、思ってるからでしょうかね〜。
薬なんか飲まなくて治るとか、あきらかに無理でも頑張って病院に行かない人いますね。
私は、眠れない時には薬の力をかりるほうです。
ただ処方されないので!!診断名ないから、だから風邪薬対応です。常にウトウトとしてます(笑)
今までにひどく疲れて、眠りたいのに眠れなくなったことがあり♪
この時は、身体不調で入院になりまして、初めて睡眠薬処方となりました。
医療費あげないように、日頃が大切。(笑)
それにしても最近処方されて内服してる人が多いですね。
さむら先生、コメントこんなでいいですか?
気軽すぎて、恐縮です。
一般の認識が、睡眠薬は罪だと。。これは、きっと睡眠薬の処方が簡単ではないからですね。
精神的なことは、薬でなく気持ちで治すって、思ってるからでしょうかね〜。
薬なんか飲まなくて治るとか、あきらかに無理でも頑張って病院に行かない人いますね。
私は、眠れない時には薬の力をかりるほうです。
ただ処方されないので!!診断名ないから、だから風邪薬対応です。常にウトウトとしてます(笑)
今までにひどく疲れて、眠りたいのに眠れなくなったことがあり♪
この時は、身体不調で入院になりまして、初めて睡眠薬処方となりました。
医療費あげないように、日頃が大切。(笑)
それにしても最近処方されて内服してる人が多いですね。
さむら先生、コメントこんなでいいですか?
気軽すぎて、恐縮です。
Posted by よぅ at 2011年03月20日 04:36
よぅさん、コメントありがとうございます。
市販の鎮痛剤にも睡眠剤の成分が入っています。
それについては3月29日に「市販薬」で投稿する予定ですので、またコメント頂けたら嬉しいです!
市販の鎮痛剤にも睡眠剤の成分が入っています。
それについては3月29日に「市販薬」で投稿する予定ですので、またコメント頂けたら嬉しいです!
Posted by samura at 2011年03月23日 22:12
癖になる
薬だけではないそうです
家族のものが
肩こりで我如古の骨格調整はーもにーの骨格調整に癖になってるそうです
さむら先生
1度癖になるか試してみませんか?
ホームページもあるみたいですよ
骨格調整はーもにーで検索するとでるかも
ホームページを見るだけで癖になりそうですよ
薬だけではないそうです
家族のものが
肩こりで我如古の骨格調整はーもにーの骨格調整に癖になってるそうです
さむら先生
1度癖になるか試してみませんか?
ホームページもあるみたいですよ
骨格調整はーもにーで検索するとでるかも
ホームページを見るだけで癖になりそうですよ
Posted by N at 2011年04月01日 23:58
Nさん、ナイスな情報をありがとうございます。
早速検索して、見つけました!
診察中は患者さんが左手に座っておられるので、患者さんに見えるように書いて説明するとどうしても自分の身体が左側に傾くことになってしまいます。こんな生活を長期間続けていたら、背骨が左側に曲がるコト間違いなし!
骨格調整で、今から少しずつ予防しておこうかしら・・・。
早速検索して、見つけました!
診察中は患者さんが左手に座っておられるので、患者さんに見えるように書いて説明するとどうしても自分の身体が左側に傾くことになってしまいます。こんな生活を長期間続けていたら、背骨が左側に曲がるコト間違いなし!
骨格調整で、今から少しずつ予防しておこうかしら・・・。
Posted by samura at 2011年04月05日 21:29