Dr.さむらのハイパー気まぐれ日記

さむら脳神経クリニックから脳の健康について書いていくつもりですが・・・。

自分の自分

子供達が小さい頃は、毎晩寝る前に絵本を読むのが習慣でしたので、うちには山ほど絵本があります。

毎晩何冊かの絵本を読んで、ガキどもはそれを聞いての繰り返しをしていると、いつの間にか文章を覚えてしまって、こっちが間違って読んでしまうと「違う!」とお叱りの言葉が飛んできて、正しい文章をスラスラ言ったりするんです。全部覚えてるんなら、読む必要ないだろって思うんですが、お父さんお母さんが、感情を込めて読むことに意義があるんでしょうね。

私が好きだったのは、馬場のぼるさんの「11匹のネコ」シリーズ。馬場のぼるさんは、連想ゲームでいつもトンチンカンな回答して男性チームの足を引っ張るので、あまり好きではありませんでしたが・・・。

映画にもなったモーリス・センダックの「かいじゅうたちのいるところ」。この本のは1963年の出版なので、私より1歳年上です。
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「めっきらもっきらどおんどん」も同じ様なモチーフですが、子供達は異界に旅するお話しが好きなんでしょうか?
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「おちゃのじかんにきたとら」では、とらがお父さんのビールをぜ〜んぶ飲んでしまいます(泣)し、
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「さんねん峠」では「病は気から」を痛感させられます。
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ピエール・プロブストの「カロリーヌ」のシリーズも大好きです。昭和42年に小学館から出版された「オールカラー版世界の童話」(今は売ってませんが、再販されたら即全巻買うんだけどなぁ〜)の中に収められているんですが、子供向けにかなり意訳されているんでしょうか、クドクドしてなくてすごく面白いんです。
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ニュー・バージョンがやましたはるおさんの訳でBL出版から出ています。私も買いましたよ。でも、どうも古いバージョンが忘れられないんですね。新旧バージョンでは挿絵も多少違ってます。

キャンプで黒猫ノアローがキツツキの巣をのぞいて突かれるシーンも、ほれこの通り!
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「ぐりとぐら」の名前の由来となっているという噂のシーンも、こんなに違います。
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カロリーヌに登場するキャラクターの中では、私は黒猫ノアローが一番好きなんですが、月に言った時はクレーターにねずみ取りを仕掛けたり(月にネズミはおりません)、
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オランダではチーズにお絵描きして1人バカ受けしたり(元祖トムジェリ?)。
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読み聞かせの際に、私にとって天敵とも言える絵本が、「ロビンソンの冒険」(人間風車ビル・ロビンソンではありませんぞ!)です。
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文句なしに面白いです、ホント。でもねぇ、ダメなんです。最後まで読めないんですよ。だって、この最後の場面、ロビンソンが船長と一緒に丘の上にのぼって海を見渡している絵ですが、この最後のページは何度読んでも絶対泣きます。どんなに頑張ってもロビンソンがどんな気持ちだったかと考えると、声がつまって読み進むことが出来ないンです。恥ずかしながら、涙腺脆すぎ。

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ベストスリーの一角に食い込む絵本であることには間違いありませんが、残りの二つを挙げるとすれば一つは生きていく上での基本姿勢の原点とも言えるようなお話し、「花さき山」。

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もう一つが、どう生きるべきかを考えさせられるお話し、「100万回生きたねこ」。

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主人公のねこは、王様のねこだったり船乗りのねこだったりサーカスの手品つかいのねこだったりどろぼうのねこだったりひとりぼっちのおばあさんのねこだったり小さな女の子のねこだったりしながら100万回の生と死を繰り返しますが、最後に「自分のねこ」となって自分の生を生き、死んだ後も決して生き返ることはありませんでした。いくら100万回の人生を繰り返しても、自分の自分でなければ本当の人生とは言えません。

今日の朝刊に、「100万回生きたねこ」の作者佐野洋子さん(「おじさんのかさ」「空とぶライオン」「がんばりません」等著書多数)が、72歳で亡くなられたという記事が出ていました。

私は佐野さんのメッセージから、多くのことを学ばせて頂きました。佐野洋子さんのご冥福をお祈り致します。

合掌。




vol.24
患者さんについて求めること

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この記事へのコメント
読み聞かせ…


ウチは小5の思春期突入野郎と小3のわんぱく盛りの男子2人。


今でも よく読まされてます ^_^;


一時期は 次男坊が借りてきた新耳袋…なんて言う、実話の幽霊話の聞き集めのおっそろしい本を読まされたり(何故こんな本が小学校の図書室に?)

読む本は 年齢とともに変わって来ていますが、大事なコミュニケーションと1日のリセットの場である事は 変わりない様です。


特に、思春期突入でなかなか母親には素直に話をしなくなった長男は、この読み聞かせの後の 電気を消して眠りに就かせるまでの10分前後の間だけ、素直に1日の出来事や思い出を話したりします。


今 我が家でのブームは、グリム童話。

昨夜も 喉が渇いたのを口実に切り上げようとしたら、『お茶飲んできて』…と次男 ^_^;

おいおい、そこまでさせるか…

と、それでも、週末って言う緩みもあり、その後 2話 読んで終わりましたが、大人でも やはり 童話は面白いです。


特に 子供向けアニメで童話を観る事が多かった我が家では、図書館で借りてきた、年代物の童話の本達は、エンディングが違ってたり、話がはしょられて無い分 深かったり…と、意外な発見の連続です。


昨日は 『しらんぷり』と言う いじめがテーマの大きな厚い絵本を借りて来ましたが、内容によっては 私もよく 声を震わせながら読む泣き虫なので(笑)、果たして 声を出して読み切れるか…( ̄ー ̄)


結局、読み聞かせは 自分自身にも良いんですよね (^^ゞ
Posted by ちびころ at 2010年11月07日 06:19
追記。
自分の自分を生きる…

理想ですが なかなか難しいですね…

『生まれ変わったら』…なんて話をしてるうちは、自分の自分を生きてはいないって事ですね…(^.^)


ちょっと考えさせられました… ;-)
Posted by ちびころ at 2010年11月07日 06:25
絵本選びの参考にしたいと思います。
子供にはちょっと早いけど、最近花「咲き山」の絵本買いました
Posted by チェ・ブゥ~ブゥ~ at 2010年11月07日 10:56
samura 先生 
こんにちは。 
samura先生が読み聞かせをずっとされているのですねー
素敵なお父さんです。  
うちの主人、これまで読み聞かせ・・片手ぐらいしかした事ないのではないかと・・;;

佐野洋子さんの訃報は私も残念に思います。
『100万回生きたねこ』は考えさせらる内容ですが惹きつけられます。
Posted by ミニとまとミニとまと at 2010年11月07日 15:45
ちびころさん、おはようございます。

「お茶飲んできて」と言われては、逃げ道ありませんね、お茶トラに来てもらって家中の飲み物を全部飲んで貰うしかないかも・・・。

>『生まれ変わったら』…なんて話をしてるうちは、自分の自分を生きてはいないって事ですね…(^.^)

その通りだと思います!また、自分だけでも生きていけないのが世の常なので、そのあたりとのバランスも重要ですし・・・、難しいコトばかりですね!
Posted by samurasamura at 2010年11月08日 09:31
チェ・ブゥ~ブゥ~さん、ご訪問、コメントありがとうございます。

「花さき山」いいですよ〜。「モチモチの木」も大好きです。子供ってこんなふうにして大きくなっていくのかなぁって思ってしまいます。大人の我々にも勉強になることが沢山ありますし、絵本の世界も奥が深いですね!
Posted by samurasamura at 2010年11月08日 10:25
こんばんわ
せんしゅうはたんこぶでおせわになりました。

ちょっとだけ何日かはいたくてまだたんこぶあったけど
だいぶ良くなりました

はじめてのレントゲンできんちょしましたけど
みなさんやさしくていけてました

インフルエンザもさむら先生がやってくれるとたぶんいたくないような
かんじがするのでどうかなと思います。

だいじょうぶですかのはがきも来ていてうれしかったです。

また、あたまケガしましたらいきます。
でも、ケガしないようにと、お母さんに言われてるので
行かないと思います。

たんこぶ見てくれてありがとございました。

こんしゅうの土曜日と日曜日にバスケの大会あるので
たんこぶならないでがんばります
Posted by 海音 at 2010年11月08日 20:52
海音さん、バスケ頑張れ!

うちの長男もバスケで頑張ってます。彼がバスケの練習で八重歯が貫通した話、どこかで書いたと思ったのですがどうやらまだだったようなので今度アップしようと思います(探したら2/27の記事でした)!

インフルエンザの予防接種、リクエストがあれば私がやらして頂きますが、うちの看護師さんはお注射すごく上手ですからきっと大丈夫と思いますよ。私も先日やってもらいましたが、左手にオゾン+右手に予防接種でした。
Posted by samurasamura at 2010年11月08日 21:27
先日は息子が
お世話になりました。ハガキが届き返事だしたいと言うので、パソコンがんばってました。

おかげさまで
何事もなく元気そうです。残念ながら、ぶつかってしまった子供たちは、休み時間なしがあったようですが、大事に至らなかったので良かったです。

インフルエンザは予約でしょうか?

やはり予防接種はやったほうがいいのでしょうか?迷ってます
Posted by 海音母 at 2010年11月08日 23:03
海音母さん、コメントありがとうございます。
海音さん、お返事ありがとうございます。嬉しいです!

海音さんは一度受診されているので、インフルエンザの予防接種はいつでもOKです。大人の場合は1回で充分抗体価が上がるのですが、小児の場合は充分な効果を出すために2回打たなければなりません。

既に宜野湾市内で集団発生の情報も聞かれるものですから、うちのスタッフは全員済ませました。私も打って貰ったのですが、先週末は風邪をひいてダウンしてました。

今日から復活です!
Posted by samurasamura at 2010年11月08日 23:22
まぁ! 佐野洋子さん、お亡くなりになったのですね?
samuraさんのこの記事で 初めて知りました・・・Σ( ̄◇ ̄*)

10年前まで住んでいた 杉並区の自宅からすぐ近くに
佐野洋子さんと詩人の谷川俊太郎さんのお宅があって、
俊太郎さんがよく出版社の方と思しき人物と青梅街道を
元気に歩かれている姿を見かけたものでした・・・。

洋子さんの絵本も小気味よいテンポで書かれているエッセイも
大好きでした。ご冥福をお祈りします・・・<(_ _)> 合掌。
Posted by ☆kirara☆☆kirara☆ at 2010年11月14日 08:45
☆kirara☆さん、ご訪問ありがとうございます。

私も佐野さんの絵も文章も大好きだったので、残念でたまりません。
ご冥福をお祈りしたいと思います。
Posted by samurasamura at 2010年11月14日 21:34
 
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