Dr.さむらのハイパー気まぐれ日記

さむら脳神経クリニックから脳の健康について書いていくつもりですが・・・。

認定死亡

大震災と大津波から半年が経過しました。被災された方々へは心からお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。

さてラグビーワールドカップが始まりましたが、第1回ワールドカップ開幕戦のニュージーランド対イタリアの試合におけるワールドカップ史上最初のトライが認定トライであることは、皆様の記憶に新しいところであると思います(記憶にありません)。認定トライとは、この反則(ペナルティー)がなかったら確実にトライが取れていたと判断される場合に与えられるモノで、ゴールラインのど真ん中でトライが成立したと認定されますので、ゴールキックもほぼ100%決まります。

認定トライに似た言葉で、「認定死亡」というのがあります。これは災害などで生死が確認できていない、または遺体が発見されていないが、死亡したと判断しえる充分な状況がある場合、戸籍法第八十九条的に死亡が認定される制度です。今回の大震災で福島県において未だに行方が分からない方は242人いらっしゃるそうですが、全体ではもっと大勢の行方不明者がいらっしゃると思います。

遺体が発見されれば亡くなった事実を認識することも可能ですが、遺体も見つからないまま状況的に亡くなったと納得することは、当然のことながら難しいと思います。生死が分からない状況としては、同時多発テロの際ワールドトレードセンター内に取り残されていたような場合など(奇しくも今日は9.11です)。はたまた北朝鮮の拉致問題や中国残留孤児の問題などもありますが、天災ならぬ紛れもない人災である沖縄戦において、「鉄の暴風」を含む戦渦に巻き込まれ亡くなった方は20万人以上!

沖縄においては、未だに遺骨が見つからない方も大勢いらっしゃいますし、基地の壁に阻まれ遺骨の捜索すら出来ない状況が戦後66年も続いているのです。

福島県に新たな原子力発電所を建設しようと言ったら、「いったい何を考えてるんだ」と日本中から反対の声が上がることと思います。「福島で被災され原発事故でも多大な被害を受けた人達の気持ちが分かっているのか?」と。翻って、沖縄には辺野古の沖合を埋め立てて新たな基地を作ろうというこの現実・・・・・。日本で唯一の地上戦の戦場となり、戦後も基地被害に加えてPCBを垂れ流されたり枯れ葉剤撒かれたり、未だに苦しみ続けている沖縄の人達の気持ちは全く考えていないことが手に取るように分かるってもんです。

日本という国は、沖縄のコトをいったいどう言う位置づけで考えているのでしょう・・・・・(泣)。




vol.24
患者さんについて求めること

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この記事へのコメント
「認定トライ」から「認定死亡」に話が行くか?普通(^^;)

震災被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。

さてさて、今回の福島における原発事故はもちろん、復興における国のリーダーシップは政権争いで遅々として進んでおりません。
また、ここに来て産経相の失言・辞職で野党は任命責任を盾に、国会を空転させるつもりのようで、どうにもバカな政治家共には辟易します。

沖縄が抱えてきた問題も、マスコミも取り込んで国の都合の良い方向へ世論を持っていこうとする「地元無視」の政策は、私でも怒りを感じます。

グアムに全部持っていけば良いんです!自腹で!

本当に外交の下手な政治家ばかりで・・・・・
Posted by ichigeki at 2011年09月12日 09:02
問題  日本は沖縄のコトをどういう位置づけで考えているでしょうか?

答え  そんなコト何も考えていない
Posted by あん at 2011年09月13日 22:54
国のために地方は金をまかれて負担を背負う・・・
福島も沖縄も一緒ですね。

国のペナルティーがなければ、福島も沖縄も明らかに違う未来へトライできたはず・・・
政治家にせよ、官僚にせよ、この国は正確なジャッジが出来る人がいないのでしょうか・・・

陳腐な権力争いでノーサイドとのたまった人には、泥まみれになりながら一歩でもいいから前進してほしいものです。

希望という名のボールを、後から続く人たちにつないでいくために・・・
Posted by hysa's papahysa's papa at 2011年09月14日 02:23
ichigekiさん、コメントありがとうございます。

この国はいったいどこへ行こうとしているんでしょう?
政治家達の非生産的、国民度外視的、国益喪失的足の引っ張り合いはどうにかならないでしょうか?

ichigekiさんの極真空手で、ガツ〜ンとかましてやって下さい!
Posted by samurasamura at 2011年09月15日 20:35
あんさん、コメントありがとうございます。

「答え  そんなコト何も考えてない」と言うご意見ですが、私はそんなコトないと思っています。何か考えているから、ここまで出来るんだと思うのですが、如何でしょうか?
Posted by samurasamura at 2011年09月15日 20:36
hysa's papaさん、ご訪問ありがとうございます。ラグビーになぞらえた素晴らしいコメントもありがとうございます。

「ノーサイド」は、全身全霊で戦った者のためにのみある言葉です。適当にお茶を濁して、落としどころが「ノーサイド」では、スピアー・タックルかましたくなります・・・。
Posted by samurasamura at 2011年09月15日 20:44
 
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