Dr.さむらのハイパー気まぐれ日記

さむら脳神経クリニックから脳の健康について書いていくつもりですが・・・。

見られている?

二男が通う中学校の校長先生とお話しする機会がありまして(あんたが押しかけて行ったんでしょ)、その際にチラッと「教材研究」の話があり「教師がどれだけ準備しているか子供達はしっかり見ている!」と言うコトでした。

これは私達医療側にも言えることで、患者さんにどうやって説明して理解して頂くか(しかも限られた時間内で・・・)は非常に重要な問題です。

Wikipediaによりますと、教材研究は以下の目的で実施されるとのことです。
1.価値判断:想定している内容が本当に教える価値があるのか
       を判断。
2.知識や技能の習得:効果的な指導を行うための知識や技能の
       習得。
3.関連知識・技能の習得:視野を深め動機づけの材料や応用性
       の向上などを求める。また、具体例などを探し出
       す。
4.知識や技能の最適化:理解度を向上させるための知識や技能
       の適切な体系化、構造化。
5.教材の作成:適切な教材の作成。

患者さんの理解を深めるために、日夜色々な資料を準備し外来診察室で供覧しているのですが、確かにこの5つのプロセスを踏んでいます。学校教育と多少違う点は、学校教育においてはそれぞれの単元において定められた教育目標と言うか達成目標があるのですが、我々はどちらかと言うと患者さんの知りたい内容についてご説明すると言うことでしょうか・・・。勿論検査結果や病状に対する説明は行うのですが、その後に飛んでくる患者さんやご家族からの質問にはかなり厳しい(難しい)内容の質問もありますし、医者が理解して欲しいと考えているポイントと患者さんが知りたいと考えているポイントが多少なりともずれていると、コミュニケーションがうまく行かないこともあろうかと思います。

これに関しては、患者さんの質問が多少的外れであってもにそれに対してこちらがうまく軌道修正していけば、大きくピントがずれることはないと思いますが、充分説明(理解)されていない事項があればそれに対する教材研究を行い日常診療にフィードバックするわけです。例えばここ1ヶ月ほどの間にてんかんの患者さんが何人かいらっしゃいまして、「家でけいれんした時はどうすればいいんですか?」とご質問を受けましたので、前の病院ではどんな説明を聞いたのかと尋ねますと「薬を飲んでいれば発作は起きないよ〜」と言われたと・・・。

しからばと、けいれん発作時の注意点と対応方法の2つの資料を作りました。以前の勤務先でも作ってお渡ししていたのですが、今回は更に詳しく2つの資料を作りまして、文章の内容をイラストなどでビジュアルにも訴えるようにし、同じ質問をお受けした際にお渡しするようにしましたら、「分かりやすい!」と結構好評です(嬉)。

どれだけ準備して診療に臨んでいるか、医者も患者さんから見られているのかもしれませんね・・・。




vol.24
患者さんについて求めること

同じカテゴリー(医療)の記事

 
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

企業情報

会社名

さむら脳神経クリニック

住所

〒901-2226
沖縄県宜野湾市嘉数2丁目2−1
広栄メディカルビル 1F

TEL

098-897-1177

営業時間

9:00~12:00/14:00~17:00

定休日

水土午後 日曜祝日

URL

http://www.samura-clinic.com/

コメント

さむら脳神経クリニックは、日曜日も休まず診療しています。頭痛、物忘れ、めまい、手足のしびれのご心配がありましたら、ぜひ当院へお越しください。脳のお悩みを解決いたします