Dr.さむらのハイパー気まぐれ日記

さむら脳神経クリニックから脳の健康について書いていくつもりですが・・・。

緊張性頭痛の薬物療法

肩こりについて毎日考えていますが、これを解消する方法なんて果たしてあるのでしょうか?

仕事している時、例えば書類を書いたりキーボードを叩いたりしている時は、どうしても前屈みになりますので、重たい頭部を肩や首の筋肉で支えなければなりません。人間は直立歩行する動物ですから、四足歩行する動物のように頭部をつり上げるための項靱帯は発達していません。肩こりは現代病なのではと思いつつ、肩こりから来る緊張性頭痛の患者さんに対し、薬物療法を開始しました。

するとどうでしょう・・・!

治療開始して1ヶ月が経過しまして、患者さんがおっしゃるにはこれまで毎日のように服用していた鎮痛剤を全く服用しなくなったと言うことです。ご家族の方からも「最近痛み止め飲んでないね」と驚かれるくらい薬物療法が著効を示しまして、私自身患者さん以上に嬉しいのであります。

察するに、緊張性頭痛を鎮痛剤で騙し騙し生活しておられる方は沢山いらっしゃるのではないでしょうか。我々専門外来できちんと治療すれば、鎮痛剤は必要無くなっていきますし、原因治療に使う薬剤も徐々に漸減し最終的には内服しなくても済むようになっていくと思います。それが治療のエンドポイントでもあるのですが、頭痛がぶり返す場合など絶対無いわけではありませんので、その際は内服量を調整することもあり得ます。

いずれにしても、慢性的な頭痛に対し鎮痛剤を常用して凌ぐのは、賢明な対応とは言えません。てか、実はあたしも愛用しております!




vol.24
患者さんについて求めること

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この記事へのコメント
おはようございます。

テーピングの松田です(^。^)y-.。o○

今日は、足あとからやってきましたよ。
有難うございます。

今日は、お気に入りで気づいたのですが
琉球大学ラグビー部がありますが
ラグビーされるんですか?

ラグビーにちょっと興味があって
最近いろいろ勉強しています。
まぁ、みるだけですけどね。

ちなみに、私は琉球大学硬式野球部でしたよ。

では
これからもよろしくです。
テーピングの松田より。
Posted by ☆テーピングアドバイザーの松田です。 at 2010年07月02日 03:32
どうも~伊芸です!

いつも楽しみに拝見させてもらっております。

さむら先生、筋緊張性頭痛に服用するお薬は筋弛緩剤みたいなものでしょうか? 一般の頭痛薬を だましだし 服用する方多いですね。

質問があります!

気圧の関係なんでしょうが 天気の悪くなる前後に頭痛起こす仕組み
がいまいち理解できません、お教え願えませんでしょうか? 
Posted by 路を間違えた医療人達路を間違えた医療人達 at 2010年07月02日 06:37
テーピングアドバイザーの松田さん、おはようございます。

松田さんは硬式野球をやっておられたんですか!沖縄県は運動能力の高い子達は、みんな野球部に行ってしまうので、甲子園で優勝するくらい野球は強いですね。

私は長崎でラグビーを始めたのですが、長崎は少年ラグビーが非常に盛んで、ラグビー人口の裾野がものすごく広いと言う印象を受けました。高校1年生で、既にラグビー歴10年とか・・・!

高校大学社会人と続けていましたが、平成13年1月29日に試合で肩を脱臼してしまって、それ以来試合には出ていません。その時のことは、1月29日の記事「右肩脱臼」をご参照下さい!
Posted by samurasamura at 2010年07月02日 09:33
伊芸さん、おはようございます。
ブログの中でもさむら脳神経クリニックのことを記事にして頂いて、ありがとうございました。ご紹介の患者さんも沢山みえてます!ありがとうございます。

ご質問の件ですが、薬物療法では筋弛緩剤と抗不安剤を中心に、患者さんの状態に合わせて睡眠導入剤を追加したり徒手マッサージやカウンセリングをお勧めしたり、場合によっては診断書書いて仕事をしばらく休んでもらったりしています。勿論痛みは痛みで止めなきゃいけないので、鎮痛剤は必須です。

天気(気圧)と頭痛の関係ですが、はっきり言ってよく分かりません。気圧が低くなる前日くらいから血圧が上がっているって報告がありますが、おそらく気圧の低下により交感神経系の興奮が強くなっているのではないかと思われます。肩こりについてはこれから書く予定ですが、肩がこる(イコール 肩や首の筋肉が緊張する)状態では、交感神経の興奮によって血管収縮が起こり、乳酸などの疲労物質やプロスタグランディン(PGE2)やキニン、ブラディキニンと行った発痛物質が生産され、局所の痛みが発生します。これが関連痛的なメカニズムで頭痛(後頭部の痛み)として感じられるのですが、この状態で気圧が低下することで更に交感神経の興奮が惹起され痛みが誘発されるのではないかと、個人的には考えています。

ただ、痛みには精神的な要素もかなり関与します。例えば、頭痛い時に上司に呼ばれて説教喰らえば余計頭痛くなりますし、頭痛い時にみんなでカラオケ行ってパァ〜っと騒げばいつの間にか痛みを忘れてるって経験、どなたでもあるんじゃないかと思いますが、天気が悪くて鬱陶しい
状態が、いわゆる上司に説教された状態と同様の効果を起こしている可能性も考えられます。

一つの要因だけでなく、複数の要因が関与していると思われますので、他にも何らかのメカニズムがあるのかもしれませんね。
Posted by samurasamura at 2010年07月02日 09:51
さむら先生おはようございます! 伊芸です。

昨夜は泥酔状態で帰って来まして就寝前にさむら先生のブログ拝見したら

相変わらずの解りやすいご説明に感激し 夢でも先生と泥酔してましたよ。


抗不安剤初めて聞きました。患者さんの症状に合わせて処方されるので
やっぱり 市販薬 ではなく さむらクリニック! ですね。笑

気圧の変化で 交感神経上昇! お蔭様でまた悩みが取れました!笑

私も先生の受診で深刻な問題がないと解り安心して無理しております!

これからも当院の患者さん共々お袋も含めてお世話になりますが宜しくお願いまします。 伊芸   
Posted by 路を間違えた医療人達路を間違えた医療人達 at 2010年07月03日 08:15
伊芸さん、コメントありがとうございます。

週末ちょっと留守にしておりまして、沢山勉強して帰ってきました。
また、今後とも宜しくお願い致します!
Posted by samurasamura at 2010年07月05日 16:28
 
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