Dr.さむらのハイパー気まぐれ日記

さむら脳神経クリニックから脳の健康について書いていくつもりですが・・・。

緊張型頭痛

最近は書かなきゃいけない書類の量が増えてしまって、大変です。要否意見書、介護保険主治医意見書、各種診断書、患者さんが入院する時には入院診療計画所、治療の同意書、造影剤の使用同意書、入院1週間以内に資料をまとめてカンファレンスを開き栄養管理計画書を作成。院内にも教育委員会、感染対策委員会、褥瘡対策委員会、医療安全管理委員会、診療録委員会、入退院委員会等々、それに医局会。いろんな委員会があり、担当するモノに関しては、資料を作って会議の1週間くらい前には委員へ配布しますし、会議が終われば議事録を作って院長の決裁を貰わなければなりませんし。文科省からも、なんやよく分からない書類が送られてきたり・・・。ベッドサイドへ行くより、資料を集めたりそれをまとめてワープロ叩いている時間の方が長いんじゃないかって思う程です。せっかく時間をかけて苦労して作ったマニュアルも、全く使って貰えなかったりすると虚脱感も大きくモチベーション下がりまくりガ-ン。ほとんどいじめじゃないかって思ったりしますが、それでもまた次の仕事に入るために気持ちを奮い立たせなければなりませんし・・・。

それにしても、こういう作業ってメッチャ疲れますよ。頸、肩、眼、精神的にも・・・。疲れてくれば来るほど姿勢も悪くなって、前屈みで首や肩にはさらに負担がかかるようになってしまいます。こんなコト毎日やってたら、どこかに変調を来さない方がおかしいんじゃないかって思います。体が悲鳴をあげるに決まってます。

それに加えて、職場の同僚や上司との関係がうまく行かなかったり、家に帰ってきたら子供の教育のことや夫婦関係、親戚付き合い等々。いろいろ考えてたら夜も充分眠れなかったりしますしね。

心当たりのある方、多いんじゃないでしょうか?こう言う時に、体の出すサインを見落としていませんか?

最初はほんの小さなサインです。「最近なんだか肩がこるし、頭もボーッとするなぁ」とか、「頸から後頭部にかけて重いような・・・」とか、「そんなに強い痛みじゃないんだけど、時々後頭部痛があるなぁ」とか。時間が経つに従って、それがだんだん頻回に、程度も強くなり、気付いた時は毎日のように締め付けられるような重たいような鈍い痛みが抜けなくなってしまっています。小さなサインがだんだん大きなサインに変わってきているんですね。

これが緊張型頭痛のよくあるパターンだと思います。日々のストレスの積み重ねが、肩こりや首のこりを徐々に悪化させ、筋肉の緊張や血行障害から頭痛が起こります。これが次第に慢性化、いや、悪循環をたどってどんどん悪化することもしばしばです。

一般的には、朝起きた時には頭痛は感じませんが、仕事で疲れてくる昼から夕方にかけて頭痛が強くなってきます。精神的な要素にもかなり左右されるので、晴れて気持ちのいい日より、じとじとした雨降りの日などは痛みが強くなります。1日の中でも痛みの強度に波がありますが、1年を通じても波があります。年度末の決算時期には、仕事が忙しくなって頭痛が強くなりますし、新年度になると新入職員が入ってきて緊張が高まったり、そうこうしているうちに梅雨に入ると、毎日しとしと降る雨に気が滅入ったり・・・。私の親戚で6月になると緊張性頭痛が悪化する方がいて、聞けば毎年6月には株主総会があって、精神的・身体的負担が一年中で最も強くなる時期なのだそうです。

逃げることの出来ない日常のストレスが原因となっているわけですから、対応が大変難しい疾患です。現代病と言ってもいいんじゃないかと思うほど、大多数の方が多かれ少なかれ緊張性頭痛の要素をお持ちなのではないかと思います。


治療法や予防法については、また次回に書きたいと思います。




vol.24
患者さんについて求めること

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この記事へのコメント
足あとから来ました
子供の頃から頭痛持ちでした
私も…8年位前…尋常ではない頭痛に2年間悩まされものすごい痛みが
7~8時間続き吐くし食事もとれず…頭に心臓があるかの様でした
年に2~3回あり1週間のうち半分はその偏頭痛に悩まされました
トイレできばった時…シャワーを浴びる瞬間に起こる頭痛でした
検査では脳には異常はありませんでした 最後に診ていただいた脳外科の
院長先生が首レントゲンを撮ってkれまして…頚椎椎間板と言われました
その頃仕事が忙しく…頑張っていた頃でした
運動も少し休んでいた時期で…YOGAを始め…今頭痛はほとんどありません 寒い時に頭痛になる事が多く…内地から沖縄にいる今は本当に楽です
7年前位に下の血圧が上がり…降圧剤を服用してます
今は安定してますが…家系的い脳溢血(祖母と母)が多いので…安全のため軽い降圧剤を飲み続けています
今は…4ヶ月前位から左手親指のつけ根の痛みが消えません…
クーラーの時期が終わり少し楽にはなりましたが気になります
首からでしょうか?脳も検査した方がいいのでしょうか?
更年期最中なので色々と身体に変調が現れてます。
来月は人間ドックを受診しますが…脳検査は入ってません
Posted by にゃん社長にゃん社長 at 2009年11月19日 10:30
にゃん社長さん、ご訪問ありがとうございます。また、コメントもありがとうございます。

お話の内容から、にゃん社長さんの症状は緊張型頭痛ではなく片頭痛ではないかと思います。

頚椎椎間板は椎間板ヘルニアのことだと思いますが、片頭痛と直接的な関係はないと思います。左手親指の付け根の痛みは、頚椎椎間板ヘルニアの症状かもしれません。頸椎の6番目の神経の領域だと思います。

片頭痛の方は、そうでない方より脳動脈瘤を持っている率が高いという話もありますので、そう言う家系であれば脳血管も調べて置いた方がいいと思います。脳ドックでは、MRIで脳血管も簡単に調べることが出来ますので、検討してみてはいかがでしょうか。
Posted by samurasamura at 2009年11月19日 12:41
Samura先生こんばんわ。
病院の忙しさは半端でないですね。
自分も副主任をしていて、感染委員会で、書類やマニュアル作成と色々書類があって。先生のいそがしさがわかるような気がします。ナースからの小言など主任との間に入って精神的に疲れます。
自分は副主任と言う器はなく、まだ下で動いているのが好きで…。向き不向きがあって…そのことが多分ストレスなのか、病院で仕事に行くと頭痛がします。
栃木にいるときは、寒くなると頭痛がして緊張性頭痛と言われました。
今はすごい痛いことはなく、ズーと思い感じで、時々痛くなります。
先生のブログを読んでると、すごくわかりやすくコメントにも丁寧に答えていて優しいと思います。先生の元で仕事出来る人はいいなーと思います。でも、
ブログを読んでると忙しそうで体をこわさないか心配です。くれぐれもお体に気をつけてくださいね。
又お邪魔します。
Posted by 櫻宝 at 2009年11月19日 22:09
櫻宝さん、こんばんわ。

コメント有り難うございます。
体調の管理には充分気をつけているつもりですが、脳外科医にあるまじき頭の痛みに悩まされています。患者さんからは、「医者の不養生」
と笑われることもしばしばです(泣)。
明日は、緊張型頭痛の治療法について書きたいと思いますので、ご訪問をお待ちしてますね。
Posted by samura at 2009年11月19日 22:31
 
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