Dr.さむらのハイパー気まぐれ日記

さむら脳神経クリニックから脳の健康について書いていくつもりですが・・・。

条件反射

熱いモノに手を触れて「熱っ!」と思うより早く手を引っ込めるのは、刺激が脳まで上がらず脊髄レベルで反射弓を介して筋肉に逃避行動を起こさせるよう指令が伝わるからで、無条件反射と呼ばれております。これは我々人間が生まれながらに持っている機能であり、考えて行動するモノではなく、単純に「反射」とも呼ばれております。

先天的に持っている反射行動とは別に、後天的に獲得した反射行動というモノも存在するのですが、皆様よくご存じの「パブロフの犬」も食事の前にメトロノームの音を聞かせる経験を積み重ねた結果、メトロノームの音だけで食事の際と同じ反応(唾液の分泌)が犬に起きるようになった実例であります。

先日の図太い神経の理屈から行けば、メトロノームの刺激は徐々に神経を興奮させる量に及ばなくなり、メトロノームの音を聞いたって何の反応も起きなくなるはずですが、パブロフの犬にはメトロノームの音の後にお食事という報酬が用意されていたため、刺激に対する反応が強化されたと考えられます。

動物は、ある刺激に対して報酬が与えられるとその刺激に対する反応は強化され、逆に罰を与えられるとその刺激に対する反応は弱められ、何も無ければその刺激を無視するようになっていきます。最後の場合を「慣れ」と呼んでいるわけで、もしパブロフが犬にメトロノームの音だけを聞かせ食事を与えていなければ、犬はメトロノームの音を無視するようになっていったと思われます。勿論唾液の分泌なんぞびた一文起こりません。

とは言っても、世の中そう簡単には行かないのが人体の不思議でありまして、別に何の報酬も与えられているわけではありませんが、わたくし「アラサー」と言う言葉を聞きますとどうしても「ハルサー」を思い出してしまいます。「アラフォー」に至っては、カナダのアラフォー師(荒法師)ジン・キニスキーを思い出してしまうのです。

あら、そぉ・・・。




vol.24
患者さんについて求めること

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この記事へのコメント
差し出された手に、

思わず自らの手をひっこめたら、

妻の手だったというのはどうなるのでしょう。

マズイのだろうか、、、、、。


         カワウソ
Posted by ネコとウソネコとウソ at 2010年03月03日 21:56
カワウソさん、ご訪問ありがとうございます。

1回2回なら、「間違い」で済まされそうですが、頻回にとなるとごまかしも利かないかもしれません。

でも、別に蕁麻疹が出るわけで無し、問題はないんじゃないでしょうか。ちなみに、旦那が近寄ると奥さんが蕁麻疹を出す夫婦、実在します!
Posted by samurasamura at 2010年03月04日 15:58
 
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