身体の洗い方
ミッション・インポッシブルを見に行くことになりました。
映画館までの時間を計算すると少なくとも30分前には出発しなければなりませんが、そんなの度外視していきなりお風呂に入る人約一名(武士の情けで誰とは言いませんが)。こっちは超焦ってるのに、お風呂から上がっても悠長に髪の毛乾かしたりお化粧したりしているので、時間が刻々と過ぎて行きタイムリミットの30分前を大幅にオーバー(怒)。
でぇぇぇ〜〜っ。これじゃあ上映時間に間に合うのがインポッシブル〜(泣)。
それはいいとして、確かにおっしゃる通りわたくし診察が遅いですよ、ハイ。別に開き直るわけじゃありませんが、説明しなければならないことが沢山あるのに加えて、患者さんや付き添いで来られたご家族が色々ご質問を投げかけて下さるので、それにもお答えしなければなりません。先日も患者さんのご家族から、「お風呂に入った後背中が痒いんですが」とご質問が・・・。
お風呂に入った後? 背中が?? 痒い???
「どうしてお風呂に入った直後なのに痒くなるのか不思議」なのだそうです。一応わたくし脳外科医の端くれなんですが、ご質問の内容は脳外科的な問題とはビタイチ関係なさそうです。だからと言って適当にお茶を濁すわけにも行きませんので、「身体はどうやって洗ってますか?」とお聞きしますと「あかすりタオルでごしごし洗っている」とのコト。
原因はこれですね! 身体の洗い方が間違っております。
そもそも皮膚ってモノは身体の最も外側にある、外部からの異物の侵入を防ぐバリアです。それをあかすりタオルやタワシなんかでゴシゴシ擦って、皮膚の表面を傷付けたりしてはいけません。先日まみ皮フ科クリニックの麻美先生に教わったんですが、あたしなんか20年くらい前からそんなの使っておりません。どうやるかと言いますと、手で洗います。手に石けんをつけてそれでソフトタッチにさするだけ。昔肩を折ったのでただでさえ狭い可動域が更に狭くなっており、手で背中全体を洗うことはインポッシブルですが、そんなのど〜ってことありません。手が届かないトコは石けんつけなきゃいいんです。届く範囲だけ洗ってりゃ、ノープロブレム! 足なんて外側大腿皮神経の支配領域くらいまでしか洗いませんもの。
足の指とか足の裏とか洗わないのか? ですって?
そんなとこ洗いませんよ。だって、めんどくせぇじゃん(あんたねぇ・・・)!
足の指の間なんてゴシゴシ擦って洗ったら、皮膚が傷ついて水虫になりやすくなるに決まってます。同様に背中もあかすりタオルでゴシゴシ洗ってたら、皮膚が傷ついて湯上がりの汗の刺激で痒みを感じるわけです(たぶん)。
件のご質問にはこのような内容をお話し致しまして、あかすりタオルは使わないように御説明致しました。そして1ヶ月後。あかすりタオルで洗うのをやめたら、風呂上がりの背中の痒みは無くなったと言うコトでした。
勝ち?(次の患者さんが待ってますので、超早口で喋りなさい)
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