鎖骨の正体
鎖骨はラテン語ではクラビクラと言いますが、鳥にはちゃ〜んと鎖骨があります。爬虫類であるワニにも両生類のカエルにも鎖骨がありますし、ジュラ紀において食物連鎖の頂点に君臨した暴君竜・T-Rexにも鎖骨があるのだそうです。
体幹部で唯一膜性骨化で形成される「鎖骨」という骨は、一体どこから来たんでしょうか?
そのなぞを解く鍵は、魚類にありそうです。だって魚類には上肢が有りませんし、イヌやネコよりも肩の概念は更に乏しくなりそうですもの。でも上肢の代わりに胸びれがありますし、その周辺に鎖骨に類するモノがあるのではないかと調べましたら、なんと見つかりました。
皆様もよくご存じの、鎌です。マグロやブリの鎌! 私たちがブリ鎌煮付けなどと称して喰っているのは、ブリの上擬鎖骨と言う骨にくっついた背側筋と、擬鎖骨にくっついた腹側筋という筋肉なのだそうです。上擬鎖骨は上上鎖骨、擬鎖骨は上鎖骨とも呼ばれ、更にその先に鎖骨がくっつきます。上擬鎖骨は頭蓋の後側頭骨へ接続し、上擬鎖骨、擬鎖骨、鎖骨とも膜性骨化によって形成されます。つまり、鎖骨はもともと頭蓋骨の一部だったわけです。
にゃ〜るほど!(興奮のためろれつが回っておりません)
両生類への進化の過程で上擬鎖骨が消失し、鎖骨は頭蓋から切り離されることになってしまいました。これにより上肢の自由度が増し、また頚部が形成される元になります。爬虫類で擬鎖骨も退化・消失し、鳥類では飛翔に都合がいいように左右の鎖骨がV字型もしくはY字型に癒合します。
哺乳類において、樹上生活などで上肢を自由に使う動物では鎖骨は良く発達し、四足歩行で地上を駆け回る多くの動物においては、高速走行や跳躍による衝撃が直接脊椎に伝わらないよう鎖骨が退化していったと考えられるそうです。
そうだったのか! 元々鎖骨は頭蓋骨の一部で、進化の過程で尾側へ移動し、上肢の運動性をより向上させるために発達していったので、だから膜性骨化だった訳です。
肩こりから来る緊張性頭痛について調べていたら、鎖骨の意外な起源について勉強することになってしまいました。いや〜、今回は肩がこりました・・・。
体幹部で唯一膜性骨化で形成される「鎖骨」という骨は、一体どこから来たんでしょうか?
そのなぞを解く鍵は、魚類にありそうです。だって魚類には上肢が有りませんし、イヌやネコよりも肩の概念は更に乏しくなりそうですもの。でも上肢の代わりに胸びれがありますし、その周辺に鎖骨に類するモノがあるのではないかと調べましたら、なんと見つかりました。
皆様もよくご存じの、鎌です。マグロやブリの鎌! 私たちがブリ鎌煮付けなどと称して喰っているのは、ブリの上擬鎖骨と言う骨にくっついた背側筋と、擬鎖骨にくっついた腹側筋という筋肉なのだそうです。上擬鎖骨は上上鎖骨、擬鎖骨は上鎖骨とも呼ばれ、更にその先に鎖骨がくっつきます。上擬鎖骨は頭蓋の後側頭骨へ接続し、上擬鎖骨、擬鎖骨、鎖骨とも膜性骨化によって形成されます。つまり、鎖骨はもともと頭蓋骨の一部だったわけです。
にゃ〜るほど!(興奮のためろれつが回っておりません)
両生類への進化の過程で上擬鎖骨が消失し、鎖骨は頭蓋から切り離されることになってしまいました。これにより上肢の自由度が増し、また頚部が形成される元になります。爬虫類で擬鎖骨も退化・消失し、鳥類では飛翔に都合がいいように左右の鎖骨がV字型もしくはY字型に癒合します。
哺乳類において、樹上生活などで上肢を自由に使う動物では鎖骨は良く発達し、四足歩行で地上を駆け回る多くの動物においては、高速走行や跳躍による衝撃が直接脊椎に伝わらないよう鎖骨が退化していったと考えられるそうです。
そうだったのか! 元々鎖骨は頭蓋骨の一部で、進化の過程で尾側へ移動し、上肢の運動性をより向上させるために発達していったので、だから膜性骨化だった訳です。
肩こりから来る緊張性頭痛について調べていたら、鎖骨の意外な起源について勉強することになってしまいました。いや〜、今回は肩がこりました・・・。
この記事へのコメント
> 今回は肩がこりました・・・。
オチはそ~きたのね(爆)
そうなのよね、鎖骨は上腕を動かすための骨。
ダイビングなんてやってると(すでに過去形?)
海の中でいろいろなステージの生物に会えます。
カイメン、サンゴ、ホヤ、魚・・・とヒトにつながる生物
エビ・カニ、タコ・イカ・カイ、ゴカイ・・・とヒトにつながらない生物
赤身の魚と白身の魚の泳ぎ方の違い、
海洋哺乳動物のもつミオグロビンと、ヘモグロビンの違い、
あるいは硬骨魚類の骨はなぜ固い?なんて疑問から
骨は重力に逆らうために発達したんじゃない、って話になったり。
そして不思議に思うのが・・・
海には哺乳類はいるのに、昆虫がいないこと。
オールマイティに向けて進化した哺乳類は海に戻れた、
スペシャリストとして進化した昆虫は海に戻れていない
・・・ってことなのかな~なんて想像してます。
オチはそ~きたのね(爆)
そうなのよね、鎖骨は上腕を動かすための骨。
ダイビングなんてやってると(すでに過去形?)
海の中でいろいろなステージの生物に会えます。
カイメン、サンゴ、ホヤ、魚・・・とヒトにつながる生物
エビ・カニ、タコ・イカ・カイ、ゴカイ・・・とヒトにつながらない生物
赤身の魚と白身の魚の泳ぎ方の違い、
海洋哺乳動物のもつミオグロビンと、ヘモグロビンの違い、
あるいは硬骨魚類の骨はなぜ固い?なんて疑問から
骨は重力に逆らうために発達したんじゃない、って話になったり。
そして不思議に思うのが・・・
海には哺乳類はいるのに、昆虫がいないこと。
オールマイティに向けて進化した哺乳類は海に戻れた、
スペシャリストとして進化した昆虫は海に戻れていない
・・・ってことなのかな~なんて想像してます。
Posted by たらお at 2010年06月26日 08:17
たらおさん、こんにちは。
昆虫は陸上生活に適応した生物ですからね。
水生昆虫ってのはいますが、タガメやミズカマキリは呼吸するための管を水面に出してますし、基本的には肺呼吸ですから水中生活にはあまり向かないのかもしれませんね。ヤゴにはエラがありますが、トンボになるとエラはなくなりますし・・・。
その中で、ゲンゴロウは空気の泡を持って水中を泳ぎ回り、まるで酸素ボンベを背負って水中へ向かうダイバーのような印象を受けます。これって凄いことなのでは!
昆虫は陸上生活に適応した生物ですからね。
水生昆虫ってのはいますが、タガメやミズカマキリは呼吸するための管を水面に出してますし、基本的には肺呼吸ですから水中生活にはあまり向かないのかもしれませんね。ヤゴにはエラがありますが、トンボになるとエラはなくなりますし・・・。
その中で、ゲンゴロウは空気の泡を持って水中を泳ぎ回り、まるで酸素ボンベを背負って水中へ向かうダイバーのような印象を受けます。これって凄いことなのでは!
Posted by samura at 2010年06月27日 14:57
学術的な考察と関係無くて申し訳無いのですが、ふっと胸元から見える女性の鎖骨は印象的だったりします…。
僕が昔、勤めていた銀座のクラブの名前が、「クラビクラ」(笑)。
なかなか、細身の美人がそろったお店でした。
思うに、骨格の正しさを、男性は無意識に認識するのではないかと思います。
骨格が正しい イコール 健康体。という感覚。
意外と、細身かつ、スタイルの良い女性が魅力的(一般論)なのも、そのへんが影響していたりして…。
僕が昔、勤めていた銀座のクラブの名前が、「クラビクラ」(笑)。
なかなか、細身の美人がそろったお店でした。
思うに、骨格の正しさを、男性は無意識に認識するのではないかと思います。
骨格が正しい イコール 健康体。という感覚。
意外と、細身かつ、スタイルの良い女性が魅力的(一般論)なのも、そのへんが影響していたりして…。
Posted by IGU at 2010年07月02日 00:30
IGUさん、貴重なコメントをありがとうございます。
クラブの名前が「クラビクラ」って、凄いですね〜!
店名の意味するところを理解しているお客さんって、結構いらっしゃるのでしょうか?
ご指摘のように、「骨格の正しさを、男性は無意識に認識するのではないかと思います。骨格が正しい イコール 健康体。という感覚。」があるのだと思いますが、「健康体 イコール 強い(つまり生存確率の高い)子孫を残せる」という感覚があるのではないかと思います。
このあたりをまとめて、来週記事にしてみたいと思います!
クラブの名前が「クラビクラ」って、凄いですね〜!
店名の意味するところを理解しているお客さんって、結構いらっしゃるのでしょうか?
ご指摘のように、「骨格の正しさを、男性は無意識に認識するのではないかと思います。骨格が正しい イコール 健康体。という感覚。」があるのだと思いますが、「健康体 イコール 強い(つまり生存確率の高い)子孫を残せる」という感覚があるのではないかと思います。
このあたりをまとめて、来週記事にしてみたいと思います!
Posted by samura at 2010年07月02日 09:25
ティラノサウルスはジュラ紀ではなく白亜紀です。
Posted by 名無し at 2016年01月29日 09:52